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いい加減な記憶

いまやベストセラー作家、東野圭吾のパラレルワールド・ラブストーリー
これ、ノベルスで出たときに一回読んだんだけど…。

今回読み返したのは、素子の読書あらかるとを読んで、「ええっー」とびっくりしたから。
というのは、この本の印象が「東野圭吾らしくないあまあまなラブストリー」。ミステリという印象は全くなかったのだけど、上記の本での新井素子の紹介によれば、「記憶混乱ミステリー」。これは新井素子がここで作った分類だが、自分が持っている記憶は果たして本物の記憶なのか?って内容で、例えば岡嶋二人のクラインの壷や宮部みゆきのレベル7なんかが、それに類するものとされている。

ところが私はこの二冊は、結構よく覚えている(つもり)。
どちらも好きだったし、特に『クライン~』」は読後感がかなり怖くて強烈な印象が残っている。

これらと同じ系統? そうだっけ?
というんで、読んだんだけど。

いやー、何で私はラブストリーだと思ったんでしょう?
もちろんラブストーリー的要素はあるんだけど、どちらかといえばミステリだし、確かに『クライン~』と同じ系統だ。
そしてさらに不思議なのは、冒頭の山手線と京浜東北線が接近して、男女が見つめ合うというエピソードは完璧に覚えていたということ。ところが私の頭の中では、何故かここから全く違うストーリーになっていた。

ま、それはともかく。
ふとしたことで、自分の記憶が改編されているのでは、と疑った主人公が真実を追い求めるお話。これに親友との三角関係が絡む。過去と現在と思われるストーリーが交互に語られるのだが、果たしてこの2つの話は繋がるのか(タイトルが「パラレルワールド」だし)、という楽しみ方もできる。
ただ、個人的には主人公がどうも好きになれない。
それで、勝手に話を改編して都合のいいように覚えていたのかなあという気もするけど。

でもそんな好き嫌いはおいといて、おもしろいです。

東野 圭吾: パラレルワールド・ラブストーリー
東野 圭吾: パラレルワールド・ラブストーリー

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