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ちょっと肩透かし

九州の水郷都市、箭納倉で起きた失踪事件。けれどいずれの失踪者も、しばらく経つと何事もなかったかのように戻ってきており、大きな事件にはならなかった。
しかし、それに疑問を持った元大学教授、その年下の友人の音楽プロデューサー、音楽プロデューサーの後輩でもある元大学教授の娘、この地方の支局に赴任してきた新聞記者が、謎の解明に挑む。
恩田陸月の裏側は、そんな風に始まる。

導入はまだるっこしい。箭納倉のモデルが柳川であることは、割とすぐわかると思うのだけど、それを強調するためか、わざわざ地元出身作家の著作を挙げる「文学しりとり」で遊んでみたり。不必要に回り道をしている感じで、なかなか話に入っていけないのだ。

が、それを通り過ぎると俄然面白くなる。説明的だった登場人物たちも生き生きと動き出すし、話は限りなくホラーで怖くなってくる。読んでる最中は、水の傍で寝られなくなるくらい。

ところが、せっかく盛り上がったのに、結末が、導入とは逆に妙に粗くなっているのだ。

謎を謎のまま残すのはいい。

でも、ここまで暗示が少ないと、読者に結末を委ねたというより、単に結末を書きそびれたようにも見える。スカッと肩透かし食らったので、怖さの余韻も残らなかった。せっかくの「月の裏側」というタイトルも余り生きてないし。

それに、細部が結構いい加減になるのも残念。作者がもうこれを書くのに飽きたのでは? という感じ。例えば車のガソリンがなくなって移動を断念する場面があるが、ガソリンスタンドが使えない理由が全くわからない。そういう本筋とは関係ない謎が積み重なってくると、そっちが気になりだして、話に集中できなくなってしまった。

こう書くと、あまり良くなかったみたいだなあ。
全体としては、怖くて面白かった。ただ途中ですごく引き込まれた分、最後の適当さにちょっとがっかりした、というところ。

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Posted by: ブーツ アグ | November 24, 2013 at 12:07 PM

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