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大人が信用できない世界

オレンジ党と黒い釜は、この日書いた光車よ、まわれ!と同じ天沢退二郎の作品。同様に復刊ドットコムで復刊された児童書でもある。オレンジ党シリーズ、また三つの魔法シリーズなどと呼ばれ、その第一作である。

作品の雰囲気、もしくは世界観とでもいうようなものは光車よ、まわれ!にとても似ている。主人公はルミという小学六年生の女の子。父親と二人暮らしで、突然父の故郷である街へ戻ってくる。まず、父とこの街の関係がいわくありげ。そして父親は自身の物思いに囚われており、ルミに対してはおざなりになっている。これ、今時の小説だと、家庭崩壊の物語になりそうだけれど、この当時(1978年発刊)の小学生は偉い。ルミはそんな父を気遣いこそすれ、恨み言一つ言わず、炊事や掃除などの家事をこなしている。
もっとも、ルミと同じ年のはずの自分自身が、当時それほどしっかりしていた記憶はないが……。

さて、転校した先の小学校で李エルザ(すごい名前だ)を中心とするグループの仲間となり、「とき老人」にそれまでの危険と魔法との関係を教えられる。というあたりは、「光車…」風。この両方の小説とも「怖い」のは、本来味方であるはずの肉親や先生が無関心、あるいは敵である点。しかも、「危険」というのがファンタジーにありがちな異世界の話ではなく、現実での危険である。「光車…」では、実際に死人も出ている。小学生の時に読んで、今でも強烈に覚えているのはそのあたりが原因なのかも。同じように感じた人が多いから、復刊ドットコムで投票が集まったのかもしれない。

ともかく、子供だましではない世界観。そして、小説としても前作より洗練された。

三部作の第一弾であり、オレンジ党とはそもそも何かをはじめこの作品では多くの謎を残したままだが、次を読むのが楽しみになる物語だ。

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Posted by: アグ ベビー | November 23, 2013 at 12:41 PM

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