« あわあわとした…… | Main | 大人が信用できない世界 »

愛すべき男性誌

この実録 男性誌探訪は、珍しく文庫化される前に買った本。いや、よく考えると大ファンってわけでもないのに、斎藤美奈子の単行本は意外とたくさん持っている。斎藤さんは人気作家なので、待ってれば文庫化される可能性は高いのだが、評論の場合は小説よりも一層旬のうちに読みたいものが多いからだ。

大ファンではないと書いたけど、結構好きではある。多分書評というジャンルなんだけれど、そこからエンターテインメントに発展させている。基本的に客観的。なおかつ断定的。実を言えば自分が詳しいジャンルだったりすると「えっ?」と思うことがないではないのだけど、間違いというほどではない。それに、これだけ断言されると、そうなのか、と納得してしまう。客観的と書いたが、結局本の選択から読み方まで、ほんとはとても個人的。けれど、そういった「自分は…」的な語りは極力排除して、一見客観的に見えるように評論するのが、彼女の芸風だ。で、見方が意地悪、皮肉&ユーモアたっぷり。舌鋒鋭く、売れてる本を斬っている。ただし、最近ちょっとやり過ぎというか、そういう芸風が定着してしまったための無理が目立つ気もしないでもないが。

いつも凄いと思うのは、毎回取り上げる本がばらばらなのに、それらについて非常に詳しく紹介してあること。専門的なものもあるのに、わかりやすい言葉で要約されている。さらに、その本が出版された背景などについても詳しく書かれている。さして長い文章ではないのに、一体どれだけの手間をかけて調べているのだろうと、感心するやら呆れるやら。

さて、この本はタイトル通り様々な男性誌をいろんな角度から斬りまくった、AERAの連載をまとめたもの。例によって、ちょっと意地悪な視点で、雑誌をからかっている。これがまた、いろいろなジャンルがあり。多分斎藤美奈子さん、ポストを愛読してるとか、釣りが趣味とか、実は鉄ちゃん、てなことは一切ないと思うのだが、まるでこれらの雑誌を昔から知ってるかのように論じている。そして、痛快。例えばLEONは「オヤジ、モテたい。以上終わり」。身も蓋もないけど、確かにそうだしねえ。

しかしこうやって並べて見ると、男性誌って基本的にナルシシズム満載なのかもしれません。自分自身、パソコン雑誌というほとんどが男性読者の雑誌の編集という仕事に就いているので、そういう意味でも興味深かった。

|

« あわあわとした…… | Main | 大人が信用できない世界 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41599/3958030

Listed below are links to weblogs that reference 愛すべき男性誌:

» パソコン雑誌 [パソコン雑誌[雑誌辞典]]
パソコン雑誌パソコン雑誌( -ざっし)とは、パーソナルコンピュータ|パソコンに関するさまざまな情報を提供する雑誌である。週刊、月二回刊、月刊などさまざまな刊行形態を持つ。情報元:Wikipedia...... [Read More]

Tracked on May 22, 2005 at 01:42 AM

« あわあわとした…… | Main | 大人が信用できない世界 »